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ドラマ「運命の人」最終回でした。三線シーンのお話 [人気記事]

ハイサイ~昨日はついにドラマ「運命の人」最終回、
我が家で酒盛りしながら、正座して2時間たっぷりと楽しみました。

最終回沖縄編は、過去の事実をモチーフにしたエピソードを多数交えながら今の沖縄が抱え続けている問題を描き、
それぞれに傷ついた出演者それぞれが、前を向いて歩き出す姿を描ききったと思います!

そして、主役の本木雅弘さんに唄と三線の指導をさせていただき、やっとこの最終回でそのシーンのお披露目の日なのでした!
(いや~長かった~(^_^;))

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冒頭、沖縄に流れ着いて5年、新聞やテレビから自分を遠ざけ静かに生活している弓成。
弾いている曲は「平和の願い」、です。

「沖縄てぃる島や 何時ん戦世い 安々とぅ暮らす 節や何時が
でぃー我ったー 此ぬ島沖縄 平和願らな 此ぬ沖縄」
(沖縄という島は、いまも戦争は終わらない。安々と健やかに暮らせる日はいつなのか?
さあ、私達のこの沖縄から平和を願いましょう。)

この時の撮影は、沖縄の島袋先生が立ち会われました。

こちらは渡久山家でのシーン。
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崖から落ちた弓成を助けてくれたミチさんと、昔話に触れるところで演奏したのは、「てぃんさぐぬ花」。

このシーンは私が立ち会いました。
その時の日記では書けませんでしたが、1月の寒い夜の撮影でもあり、
弾きながら台詞を言う部分は、本木さん、かなり苦労されました。

(NGが何度か出たときは本気で胃が痛くなりました(^_^;))

「てぃんさぐぬ花や 爪先に染みてぃ 親ぬゆし言や 肝に染みり」
(鳳仙花の花は爪の先に染めて 親の言葉は心に染めなさい)

このシーンは一部私の弾いた三線の音もミックスされてます♪


中盤、島のおじぃ、おばぁ達が戦争の辛い体験を語るシーン
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ここで伊良部トーガニーを歌うのは、松田弘一先生。

原作では弓成が伊良部島で数年を過ごしたときにこの曲を覚えたのですが
ドラマでは沖縄本島で覚えるということで、このシチュエーションだったんですねえ。

いよいよクライマックスの三線シーンです。

…とその前に、
本当はラスト間に、病床の弓成と由里子(松たか子さん)が海に出てきたところで
三線を爪弾くシーンがあるのですが、後に発売するDVDにそのシーンは追加になるそうです。
(そのシーンで弾いた”平和の願い”の三線はワタクシが弾いています)

クライマックスは、戦争の話を聞いた後、おじぃの歌った「伊良部トーガニー」を
5年ぶりに再会した妻・由里子に聴かせるシーンです。

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♪夏冬かわらん 子ぬ方星がまよ
(夏も冬も変わらない、北極星のように)

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♪ンザヌカワルガー
(どこがかわるか。)

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♪雲りゃみーん 光ぬ星がまよ
(曇ることのない、光の星よ。)


この後には(カットされちゃいましたが)、
「私たちも ほんとによ 八十八まで 百歳まで 光っていこうよ」
と、夫婦のいつまでも続く愛情の唄が続きます。

この伊良部トーガニーの歌詞は三線を勉強している人でもほとんど知られていない、
今では研究者などの資料にしか出てこないめずらしい歌詞なのですが、
原作本にこの歌詞がそのまま載っており、山崎豊子さんの取材力に改めて脱帽です。

そしてこの歌詞を歌に乗せるにあたり力添えいただきました、長間たかを師範・伊良皆高吉先生にあらためて感謝するものであります。

5年の歳月を経てふたたび夫婦の絆を確かめ合った二人。
そして、弓成が新聞記者生命を賭けて追求してきた、沖縄返還にまつわる極秘文書がアメリカで発見され…
ラストは完全なハッピーエンドとまでは行きませんが、今の沖縄の問題を改めて世に問うドラマだったと思います。

さて最後のお楽しみは、エンドロール。

目を凝らして流れる文字を一生懸命見ましたら…ありました。

運命の人エンドロール
三線指導(唄も指導してます)
「喜納流アヤメ会 スージー」
周りの皆さんには、本名で出るのか、スージーで出るのか色々聞かれましたが、こうしました。

出た瞬間我が家では拍手でお祝いヽ(´∀`)ノ
そのタイミングで携帯が鳴り出し、メールやLINEなどでいろいろメッセージをいただきました。ありがとうございます。

番外編です
弓成さんが使っていた三線は、スージー三線教室の皆さんが使っているのと同じグレードの入門用の三線です。

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この写真では分からないかもですが、三線に「年季の入った感」を出すために、
ティーガ(胴巻き)の擦れ易い箇所をわざと荒らして糸をほつれさせたり
模様を擦り切れさせたりしているんです。(テレビの画面だとわかります)
こだわりの美術さんにも脱帽でした。

というわけで、長文になってしまいましたが、ドラマ「運命の人」、終了です。

このドラマは最終回視聴率14.1%と社会派ドラマではなかなかの注目度、
沖縄の抱える問題を考え直すきっかけになった人もいらっしゃったんじゃないでしょうか。

そして三線に興味をもたれた方は是非下記のリンクも見てみてくださいませ(宣伝でスミマセン)。

昨夏の打ち合わせ、選曲、工工四作成からはじまり、3ヶ月におよぶ赤坂での稽古、1月の沖縄ロケ
…まさにワタクシの運命もちょっと変わったかもしれない、「運命の人」でした!!





モッくんに三線指導いたしました!


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